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からだの健康、お口から

厚生労働省

iihaコラム

受験当日に困らないために!
~インフルエンザと親知らず 数か月前には歯科健診を~

日本歯科医師会・常務理事
伊藤明彦

みなさんは、口の中の衛生状態が悪いとインフルエンザに感染しやすくなることをご存じでしょうか。

インフルエンザウイルスは、細胞のなかに入り込んで増殖することによって、のどの痛みや発熱などを引き起こします。細胞に侵入する際、細胞を包む膜に穴を開けて入口を作って感染を広げていく役割をするのが、ウイルスの表面にある酵素。歯周病菌は、その酵素の働きを活発化させるのです。
つまり、歯周病にかかっているとウイルス感染が拡大しやすく、重症化するリスクがあるのです。逆にいえば、歯周病にならないように、きちんと口腔ケアができていれば、インフルエンザに感染しにくいということです。介護施設に通うお年寄りに対する調査で、歯科衛生士から口腔ケアや衛生指導を受けたグループのインフルエンザ発症率は、自分で口腔ケアをしたグループの10分の1だったというデータもあります。

歯周病は、自覚症状がなくても知らないうちに進行します。きちんと歯みがきをしていても、みがき残しができて歯垢(プラーク)がたまり、歯周病になってしまう恐れもあります。少なくとも年2回は歯科健診を受けて、お口のなかをきれいに保ちましょう。

また、受験生の皆さんに試験の数か月前には歯科医院で是非、注意して診てもらってほしいのが「親知らず」です。
親知らずは、10代後半から20代前半にかけて奥歯の一番奥に生えてくる永久歯です。生えてこない人もいますが、現代人はあごが小さくなって、生えてくる場所が足りずに斜めに生えたり、埋もれたままになったりして、痛くなったり腫れたりすることがあります。受験当日に痛みが出たら大変です。抜かなければならない場合もありますので、数か月前にはチェックしておくことおすすめします。

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